9作目のイヤープレートに当たり、田窪恭治は以下のようなコメントを寄せている。
「私はいろいろな処へ旅をして作品を作りますが、昨年訪れた各地で目にし、印象深く感じた花が朝顔でした。子供の頃、朝早く起きて“ひとつ”“ふたつ”と数えたそのままを想起させる色、形で咲いていました。その昔、伊藤若冲や鈴木其一が、あるいは数多くの日本の画家たちが画題とした朝顔。その朝顔を今年のイヤープレートとして有田の名窯、深川製磁の深川ブルーで描きました。朝の妖精をとらえたプレートの中に日本の美を感じていただければ幸いです。」
確かに今まで描いてきた8作に比べて、爽やかな趣が出ており朝の食卓にぴったりである。毎日使うには高価ではあるが、特別な日のテーブルコーディネートにいい景色となるであろう。田窪恭治手ずから一枚一枚に描き、咲かせた朝顔の花。ぜひあなたの目で愛でてください。